Q. 質問内容
3ケ月前に打ったコンクリートの表面が白くなりません。
鼠色と白のまだらになっているところもあります。
担当者に聞いたところ、「北側で寒い時期にコンクリートを入れたので、まだ乾燥していないから。時間が経てば白くなる」と言われましたが、コンクリートに問題があるのでしょうか?
A. 回答
コンクリートの表面の色は、使用したコンクリートのセメントの量や水の量、表面の均し方、コンクリート打設後の環境や養生方法によって大きく変化します。
しかしよく勘違いされる方が多いのですが、表面が白いコンクリートは決して良いコンクリートだと言えないということを覚えておいて下さい。
コンクリートは、セメントと水が水和反応と呼ばれる化学反応によって固まっていきます。
また固まらないコンクリートに使われている水は、水和反応に必要な水とコンクリートを柔らかくする為の余剰水に分けられます。
余剰水が必要なのは、コンクリートを柔らかくすると、流れやすくなって作業がしやすくなる為です。
しかしこの余剰水は、コンクリートが固まる為には必要ないので、打設後コンクリートの中を上昇し蒸発していきます。
コンクリートが早期に白くなるのは、型枠を早く外しすぎるなどで余剰水だけでなく水和反応に必要な水も蒸発している可能性があるのです。
これは、決して良いコンクリートとはいえません。
しっかり養生が出来ている良いコンクリートとは、コンクリートの表面はピカピカで鼠色をしています。
質問にある色がまだらになっているのも、自然の養生では、ある程度仕方のないことでありコンクリートに問題があるとは言い切れません。
今後、時間の経過とともに少しづつ白っぽくは変わっていくとは思いますが、完全に白くなることは難しいかもしれません。