生コンクリートを現場へ輸送・荷下ろしする車両をミキサー車やアジテータトラックと呼びます。このミキサー車は、様々なサイズ(寸法、容量など)のものがあり、現場の条件や搬入路の条件などにより適正なサイズを選ぶことができます。この記事では、ミキサー車の寸法に着目して、そのバリエーションや搬入条件などをまとめました。
1. ミキサー車の寸法一覧
ミキサー車は、メーカーや車種により詳細寸法に違いがあります。ここでは代表的なサイズ別に目安となる車両寸法を一覧にして表しました。現場条件や搬入路条件により、ミキサー車を選ぶ上で参考にして頂ければと思います。
画像元:橋本産業株式会社
車両/寸法 |
L=全長(㎜) |
W=全幅(㎜) |
H=全高(㎜) |
積載量(㎥) |
11t車 |
約9,100 |
約2,490 |
約3,770 |
約5.0 |
10t車 |
約7,900 |
約2,490 |
約3,700 |
約4.0~4.4 |
7~8t車 |
約6,200~6,400 |
約2,300 |
約3,200~3,400 |
約2.8~3.2 |
5~6t車 |
約6,300~6,500 |
約2,180~2,300 |
約3,200~3,250 |
約2.1~2.4 |
4t車 |
約5,850 |
約2,160~2,170 |
約3,020~3,050 |
約1.6 |
2~3t車 |
約5,030~5,290 |
約1,700~1,880 |
約2,620~2,835 |
約0.8~1.3 |
ミキサー車の寸法目安一覧
2. ミキサー車の所要道路幅
所要道路幅とは、車のハンドルをいっぱいに切った状態で直角に旋回する際に必要な道路幅です。車両サイズやホイールベースにより違いがあり、正確には旋回軌跡図というものを描いて車両ごとに示します。実際に車両が通過できる道路幅を検討する場合には、0.4m~1.0m程度の余裕を考慮する必要があります。
車両 |
所用道路幅(㎜) |
実際に通れる道路幅(m) |
11t車 |
5,500前後 |
6.0m |
10t車 |
5,000前後 |
5.5m |
5~8t車 |
4,000~4,500程度 |
5.0m |
4t車 |
4,000前後 |
4.5m |
2~3t車 |
3,300~3,900程度 |
4.0m |
所用道路幅と実際に通れる道路幅の目安一覧
上記一覧表は、あくまで目安として参考にしてください。実際の車両搬入計画を立てるときは、各車両の旋回軌跡図を入手して正確な所要道路幅を把握し、現場の道路状況を調査した上で、車両の決定をしてください。
3. こんな道路は通れるかな?
実際の搬入路には、様々な曲がり角があります。下図に5~8t(中型車)のミキサー車が通過できる曲がり角の参考例を示しました。
このように所要道路幅や実際に通れる道路幅から基本形の曲がり角を決めて、曲がり角の形状やそれぞれの道路幅から通過できるかどうかの目安を付けることができます。
ただし、これもあくまで目安として参考にして頂き、実際の車両搬入計画を立てるときは、各車両の旋回軌跡図を入手して正確な所要道路幅を把握し、現場の道路状況を調査した上で、車両の決定をしてください。
4. まとめ
今回は、生コンクリートの輸送・荷下ろしをするミキサー車の寸法に着目した記事としてまとめてみました。生コンクリートを注文するときに目安として参考にして頂ければ幸いです。
ただし、文中にも書きましたが、ミキサー車はメーカーや車種、年式により詳細な寸法がそれぞれ違います。正確な寸法や旋回軌跡図などが必要な場合は、注文をする生コン会社やミキサー車を保有する運送会社に問い合わせてください。