北海道新聞 2017年5月19日号

「苫小牧・會澤高圧 ODA事業参画 コンクリ生産ミャンマーで 「大動脈」鉄道を改修」

【苫小牧】コンクリート製品製造道内大手の會澤高圧コンクリート(苫小牧・會澤祥弘社長)は、ミャンマーに合弁会社を月内にも設立し、日本の政府開発援助(ODA)で、大規模事業が進む同国の幹線鉄道の路盤改修や、最大都市ヤンゴン南部の工業団地で進む港湾工事に参画する。既に現地に工場を建設しており、6月からコンクリートの生産を始める。

ミャンマーでは、日本の援助によるインフラ整備が進む。會澤は寒冷地や東南アジアなど厳しい気候条件でのコンクリート製造技術を持っている。道内企業がミャンマーの幹線鉄道事業へ参画するのは、国際協力機構(JICA)によると「把握している限り、初めて」という。

合弁会社はアイザワミャンマー(ヤンゴン)。會澤系の海外関連会社、アイザワコンクリートインターナショナルHD(シンガポール)と現地の建材商社タイガーサプライ(ヤンゴン)、総合建設コンサルタントの復建調査設計(広島)の3社が計1億1千万円(日本円換算)を出資し、9日に合弁契約に調印した。3社がヤンゴン市郊外で建設中のコンクリ製品工場では、會澤が製品設計と製造を担い、本年度に約1万トンを生産する予定。

ミャンマーの最大都市ヤンゴンと首都ネピドー、商業都市マンダレーを結ぶ幹線鉄道(約620キロ)は同国の大動脈。老朽化が進み輸送効率が悪化しているため、日本の援助で2014年から25年までの工期で、線路や車両、信号システム、電力設備などを大規模に改修する。総事業費は現時点で1127億円でさらに増える見込み。アイザワミャンマーはコンクリート製枕木や大型ボックスカルバート(箱型の暗渠)などを供給する予定だ。

鉄道事業に先立ち、同社はヤンゴン南部のティラワ工業団地の港湾整備にコンクリート製大型側溝などの製品を今後納入する。同工業団地は15年に日本の商社やミャンマー政府、地元企業などによる共同企業体が開設し、進出予定約80社の半数が日系企業だ。

會澤高圧コンクリートの17年3月期の売上高は167億円で、ロシアやモンゴルなど海外5拠点にグループ会社を持つ。會澤社長は「道内で培った技術力をミャンマーでも生かしたい」としている。

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