セメント新聞 2018年6月25日号

「會澤高圧コンクリート 自己治癒コンクリート材料発売 メンテフリーへ道拓く」

會澤高圧コンクリート(本社・苫小牧市、會澤祥弘社長)はこのほど、バクテリアを用いた自己治癒コンクリート材料・Basilisk ER7(液状)の販売を開始した。特殊なバクテリアが硫酸カルシウムを摂取し、コンクリートと同じ成分である炭酸カルシウムを排出するメカニズムで自己治癒する技術で、昨年6月にクラックが目立つ駐車場の土間の補修に初試験施工を行い、性能を確認。7月18日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催される展示会(メンテナンス・レジエンスTOKYO2018)にBasilisk ER7および自己治癒型の補修モルタルのBasilisk MR3などの製品を出品するともに、オランダ・デルフト工科大学のErik Schlangen教授とHendr Marius Jonkers教授を招いてセミナー「Basilisk-バイオ技術による自己治癒コンクリート」・「epion-Building road thatendure」も共催する。

バクテリアを用いた自己治癒コンクリート技術の開発は、オランダ・デルフト工科大学発のバイオベンチャー企業Basilisk Conracting B.V.と昨年6月、日本における独占販売契約を締結したことでスタートした。バイオテクノロジーとコンクリート材料技術を融合することによってコンクリートのメンテナンスフリー時代に道を拓くユニークな試みで、會澤高圧はこの技術を利用した製品の国内販売のほか、同大学との共同開発にも力を入れ、自己治癒技術の普及を図っていく方針だ。

昨年4月に北海道大学で開催された先進インフラテクノロジーフォーラムでも自己治癒技術を紹介し、NEP工業会メンバーを含め20数人が参加した。10月にはNEP工業会が欧州視察研修会を開催し、會澤社長の案内でデルフト工科大学を訪問している。

今年4月にBasilisk ER7の販売を開始。5月にはフジテレビの報道番組「プライムニュースα」で紹介され、大きな反響を呼んだ。その後、様々な引き合いが寄せられ、多様な用途に技術提案している。7月にはBasilisk MR3も発売する。一方、自己治癒アスファルトにも進出。基本技術であるepionの代理店契約を6月末に結ぶ予定だ。

Basilisk ER7は液状のため簡便に施工でき、床面に発生した0.2~0.3ミリのひび割れや漏水箇所の補修に適している。A剤とB剤の2剤から成る修繕液で、A剤にバクテリアを混入。これを噴霧器等でひび割れに沿って吹きかけ、十分浸透したあと、B剤を噴霧するとゲルが発生する。バクテリアは乾燥すると再び休眠するため、乾燥から防ぐためゲルを発生させる。

他方、自己治癒アスファルトのepionは通常のアスファルト材料の中にスチールファイバーと治癒剤の入ったカプセルを混入して施工する技術。アスファルトが劣化するとバインダー機能が弱まり、表面にひび割れが入るといった問題が生じるが、IHの電磁誘導による加熱を応用してスチールファイバーを温めるとカプセルが反応してひび割れが埋まり、バインダー機能が回復する。

セメント新聞

記事はこちらからご覧ください「セメント新聞 2018年6月25日号