DIYで外壁のひび割れを補修する方法

建物の中でも特に傷みやすいのが雨風や直射日光にさらされる外壁です。マイホームにひびを発見したとき、小さいから大丈夫だろうと油断してはいけません。放置したままにすると雨水などが浸入し、内部の構造体を腐らせてしまう恐れがあります。湿気によるカビの発生で人体に悪影響を及ぼす可能性も。ひび割れは、手遅れになる前に補修することが大切です。

定期点検と補修、この繰り返しが大切なマイホームを長持ちさせ、安全・快適に暮らすコツなのです。

ここではDIYで自分で出来るひび割れの補修方法について解説します。

1. ひび割れを自分で補修しても大丈夫?

外壁のひび割れにはいくつかの種類があり、状況に応じた対処が必要です。

小さなひび割れならばDIYで補修できますが、基本的にはひび割れを発見したら、まずは施工した工務店や専門業者に相談することをお勧めします。

やむを得ず自分で応急処置をする場合も、ひび割れの状態が進行していないか定期的にチェックし、異常があれば速やかに建築士などの専門家に相談しましょう。

2. ひび割れの大きさをチェック

2-1. ひび割れの測定

自分で外壁のひび割れを補修する場合は、まずひび割れの状態を良く調べることから初めてください。

ひび割れは目で見ただけでは判断が難しいので、「クラックスケール」と言う、ひびの幅を測る定規を使うと良いでしょう。クラックスケールには通常0.05mmきざみで0.1~2mm程度の太さの直線が表示されており、ひび割れ(隙間)に当てて幅を測定します。

クラックスケールはホームセンターなどで数百円で購入できます。定期点検でひびが広がっていないかを測る目安にもなり、いろいろな場所で使えますので、特に戸建て住宅にお住まいの方は1枚買っておくと便利です。

2-2. 幅0.3mm以下のひび割れ

幅0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れはヘアークラックと呼ばれ、構造的には問題がないと言われています。急いで補修する必要はありませんが、ひび割れの進行を防ぐ処理をしておくと安心です。また、定期的にひびが増えたり、広がっていないかチェックしてください。

2-3. 幅0.3mm以上のひび割れ

幅0.3mm以上、深さ4mm以上のひび割れは構造クラックといいます。雨水が浸入する恐れがあるので早急に補修が必要です。幅1mmを超える場合は、外壁面の補修だけではなく、下地や構造部分の点検も合わせて行ってください。

2-4. 幅3mmを超えるひび割れ

ひび割れの幅が3mmを超えている場合は、下地や構造部分にも影響が出ている可能性が非常に高いです。自分で補修はせず、専門家に建物全体を調査・診断してもらった上で、適切な処置を業者に依頼してください。

3. ひび割れ補修材の種類

3-1. セメントチョーク

ひび割れに沿ってセメントチョークで書くように刷り込む方法。適度な圧力を加えないと定着しないため、ひび割れが広範囲の場合は作業時間がかかり、体力も必要です。

専用の硬化促進剤、コンクリート保護剤等を併用すると耐久性もアップします。

ホームセンターなどで、補修チョーク、ひび割れ補修材などの名前で販売しており、数百円~数千円程度で購入できます。

3-2. スプレーセメント

スプレー缶に入ったセメント材をひび割れ箇所に吹き付ける方法。細かいひび割れに適しています。簡単に施工が出来ますが、セメントの粉が周囲に飛び散るので養生が必要です。

ホームセンターなどで1本1,000~2,000円程度で購入できます。

3-3. 住宅用浸透性防水剤

住宅用浸透性防水スプレーを吹き付ける方法。ひび割れとその周囲が濡れるぐらい吹き付けます。ひび割れの範囲が広い場合は、液体タイプの防水剤を刷毛で塗り込みます。モルタルの内部にしみこむぐらいたっぷりと塗るのがポイントです。

どちらも完全に乾いたら上から塗装します。

3-4. シーリング(充填材)

ひび割れ幅が1mm以上ある場合は充填材を使用します。充填材にはいくつか種類がありますが、どれを使ってもかまいません。乾燥するまでの待ち時間や塗りやすさで選びましょう。

● アクリル系充填材

水性で伸びが良く、初心者でも使いやすい。乾燥には1日~1日半かかる。耐久性は多少劣る。

● ウレタン系充填材

耐久性は高いが、紫外線には弱いので上から塗料を塗って保護する必要がある。乾燥時間は4時間程度、完全硬化には7日程度かかる。

● 変成シリコン系充填材

耐候性に優れ、劣化しづらい。乾燥時間は5時間程度。油性塗料で塗装する場合は別の日に行う。

● 樹脂セメント系充填材

湿気がある場所や水に濡れていても充填できる。ほかの充填材よりも乾きづらく2日以上かかることも。

4. シーリングによるクラック補修のやり方

浅いクラックと深いクラックで充填方法が変わります。どちらも、施工時は晴天時に行いましょう。接着面が塗れていると、シーリング材が接着しませんので、完全に乾いていることを確認してから作業を行います。

4-1. 浅いクラックの補修

① クラックの割れ目をドライバーの先やワイヤーブラシなどでかきだすように掃除する。
② クラックの割れ目にしっかりとシーリング材を塗りこむ。
③ 完全に乾いたら、上から塗装する。

4-2. 深いクラックの補修

① シーリング材を注入しやすいよう、ひび割れ部分をU字またはV字に削り、溝を作る。
② 施工箇所以外が汚れないようにマスキングテープを貼って養生する。
③ 溝にプライマー(下地材)を塗る。
④ シーリング材を充填し、バッカーやヘラを使ってならす。
⑤ シーリング材が乾く前に養生テープを剥がす。
⑥ 完全に乾いたら、上から塗装する。

5. DIY補修の注意点

① DIYはなるべく晴れて湿度の低い日に行いましょう。
② 事前にひび割れとその周辺をきれいに掃除します。高圧洗浄機などを使うと手早く洗浄できます。
③ 油分で汚れている場合は洗剤やアルコールを使い拭き取っておきましょう。
④ 施工箇所以外が汚れないように養生します。

4. まとめ

外壁のひび割れが小さいうちは、ホームセンターで手に入るものだけで安価に補修を行うことができますが、ひび割れが大きくなってからだと自分で修理するには限界があります。

ほうっておくと、大規模な修繕が必要となり多額の費用が発生することも。

見えないところに致命的な傷みが隠れている場合もありますので、安易に自己判断はせず、不安なときは専門家に調査を依頼しましょう。