セメント新聞 2017年4月24日号

「バクテリアで自己治癒 オランダBVと独占販売契約 今夏から補修材量等販売」

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は11日、オランダのバイオベンチャー企業バジリスク・コントラクティングBVと、バクテリアを利用した自己治癒コンクリート材料および補修材料の日本での独占販売契約を締結したと発表した。今年夏から既設コンクリート構造物に塗布してひび割れを修復する液状材料「バジリスクER7」を販売し、需要動向を見極めながらモルタル材料「バジリスクMR3」やコンクリート練混ぜ時に混合する「バジリスクHA」を順次投入していく。

オランダのデルフト工科大学で開発されたバシラス属のバクテリアを用いる自己治癒コンクリート技術は、これまで欧米の大手メディアにたびたび取り上げられるなど大きな注目を集めており、開発チームを率いたヘンドリック・M・ヨンカース博士は2015年の欧州発明家賞の最終候補にもなった。この技術の商品化を行っているバジリスク社は、欧州のほか中国、韓国、シンガポールなどアジア各国でも現地のパートナー企業を介して製品販売を行っている。

夏から販売するER7は無色の液状材料で、1回の施工で幅0.2ミリまで、2~3回の施工で0.8ミリまでのひび割れを修復できるほか、コンクリート表面の緻密化、劣化因子の進入抑制による構造物の耐久性向上などの性能を有する。

モルタル材料のMR3は幅広いコンクリートの構造物の補修等に適する。とくに幅1ミリ以上のひび割れや常時水漏れが発生している構造物等にも有効で、構造物の長寿命化や再劣化リスクの低減を図ることができるのが特長。

HAは乾燥状態で休眠したバクテリアと餌になる乳酸カルシウムを圧縮・固化して生分解性プラスチックで覆った粒状材料。生コンクリート製造時に混入する。

バクテリアは構造物内で休眠状態のまま200年以上生き続けるという。構造物にひび割れが生じた場合、進入した水と酸素により活性化して、コンクリートと同じ成分である炭酸カルシウムを生成して最大1ミリ幅のひび割れを埋めることができる。

會澤高圧コンクリートは、自己治癒コンクリート技術は「コンクリートのメンテナンスフリー時代に道を開こうとするユニークな試み」であり、今後バジリスク社と共同開発等も進めながら自己治癒技術の普及に努めていく考えだ。

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