北海道建設新聞 2016年9月24日号
「SJ-BOXの性能検証 むかわ町で発注機関ら公開試験」
【苫小牧】水密性、可とう性に優れた「スーパージョイントボックスカルバート」(SJ-BOX)の耐震性能公開試験が21日、むかわ町内で実施された。発注機関、建設コンサルタント、ゼネコンから関係者約50人が参加し、性能を確かめた。
SJ-BOXは、継ぎ手部に特徴があるボックスカルバート。差し込み部は水平で一般製品の倍に当たる100ミリの長さを持たせ、周囲に一体打設した内蔵型のゴムリングを備えている。
地震動でボックスに動きが生じた場合、長さのある継ぎ手部がたわんで地震の動きに対応するため破断に強く、さらにゴムリングで水漏れを防ぐ仕組み。
最大級の強さを想定するレベル2の地震動にも対応。東日本大震災時の東北や関東でも破断や水漏れは発生していない。施工実績延長は累計で200キロを超えている。
この公開試験は道内での本格展開の足掛かりにしようと、SJ-BOX協会が企画。会員の會澤高圧コンクリート鵡川工場内で開催した。
日本下水道協会のレベル2地震動に対する要求性能基準に基づき、継ぎ手部を0.24度傾けた屈曲水密試験(水圧0.06メガパスカル、3分間保持)、継ぎ手部の外圧試験(65キロニュートン戴荷)などを実施したところ、水漏れ、ひび割れは発生しなかった。継ぎ手部の水平抜き出し水密試験(水圧0.06メガパスカル、3分間保持)では、協会の要求性能35ミリを大きく上回る60ミリを達成した。
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